お婆様の堆朱を、娘へも繋がるペンダントへ。ダイヤを添えて可愛く甦るリフォーム製作

「お婆様が昔から持っていた堆朱のリングなのですが、これをどうしたらいいのかわからなくて…」
そんなご相談から、今回のペンダント製作は始まりました。
受け継いだお品には、気持ちがあるぶん、簡単には決められないものです。
価値もよくわからない。けれど捨てることはできない。古い感じのまま、ずっとしまったままになっていた――。
そんなお気持ちに、そっと寄り添いながらお話を伺っていきます。
堆朱は、重なった色の層が生み出す独特の表情が魅力です。
ピカピカ光る宝石とはまた違った、磨き上げられてはいるけれど、どこか温かみのある、人の手で作られたやわらかな感じが素敵です。
その個性を活かしながら、ダイヤモンドの輝きを少し添えることで、今の装いにもなじむ、可愛らしいペンダントへと整えていくことにしました。

まずは、お聞きしたお好みやご希望をもとに、3案のデザインを組み立てていきます。
「昔の雰囲気は残しすぎず、でも軽く見えすぎないように」
そんな絶妙なさじ加減を大切にしながら、バランスを探っていきました。

こちらが3案の完成イメージです。
同じ堆朱でも、バチカンやダイヤの添え方ひとつで印象は大きく変わります。
可憐さ、上品さ、そして普段にも着けやすいこと。その全部がきちんと両立する形を検討。

実際の立体イメージでも比較しながらご覧いただくと、雰囲気がぐっと伝わります。
その中でお選びいただいたのが、真ん中のデザイン。
「これなら、後々娘へも譲ることが出来そう…!」
そんなお言葉が、とても印象に残っています。

選ばれたデザインを、さらに細部まで詰めていきます。
爪の位置、厚み、横顔の見え方まで確認しながら、可愛さの中にきちんとした品を持たせていきます。

正面だけでなく、少し斜めから見たときの印象も大切なポイント。
堆朱の縦長の美しさをすっきり見せながら、上部のダイヤがやさしく華やぎを添えるよう構成しました。

ここからは実際の立体確認へ。
3Dプリントされた枠と堆朱、そして添えるダイヤモンドを並べ、実物のバランスを確かめていきます。

パーツごとに見ていくと、どこに手を入れるべきかがよくわかります。
長年大切にされてきた堆朱だからこそ、無理をせず、丁寧に合わせていくことが何より大切です。

実際に正面から合わせた様子。
「これなら気軽に、いつでも身に着けていられそう」そんな未来が少しずつ見えてくる瞬間です。
横からの確認では、厚みや高さ、着けたときの収まりも見ていきます。
見た目の可愛らしさだけでなく、身に着けやすさまで考えて整えていくことで、日常に寄り添うジュエリーになっていきます。

チェックし終えた3Dプリント原型から金属鋳造開始。

金属になった枠を見ると、いよいよ本番という気持ちになります。
図面や試作で積み重ねてきたことが、ちゃんと形になってきました。

ダイヤを添える部分も、繊細で大切な工程です。
堆朱の落ち着いた質感に、ダイヤの澄んだ光が加わることで、ぐっと愛らしい表情が生まれていきます。
動画では、正面写真だけでは伝わりにくい立体感や、厚みのバランス、やわらかな表情をご覧いただけます。
完成へ向かう空気感まで感じられる場面です。

そしてこちらが、仕上がりイメージ。
お婆様の時代から受け継がれてきた堆朱が、今の暮らしの中で気軽に楽しめるペンダントへと生まれ変わろうとしています。
「古いから」「価値がわからないから」と、そのままになっているお品は少なくありません。
けれど、そこに込められた思い出や時間は、何にも代えがたいものです。
エファーナでは、そうしたお気持ちごと大切に受け止め、不安をひとつずつ取り除きながら、安心のジュエリーメイキングを進めてまいります。
どうしていいかわからない。
でも、手放したくはない。
そんなジュエリーがございましたら、どうぞご相談ください。
「これなら私もお願いしてみたい」
そう感じていただけるような、やさしくて人のぬくもりが伝わる一品へと、心を込めてお創りしてまいります。


