思い出のルースが普段使いの主役に!マーキスルビーで仕立てるイニシャル「Y」のペンダント

「以前、地金が高騰したタイミングでリングのフレームだけを売却したけれど、大好きな宝石だけは手元に残してある」「でも、どうやって形にすればいいか分からなくて……」そんなお悩みを抱えている方は、実はとても多いのです。
今回ご相談をくださったお客様・Y様もそのお一人。お持ち込みいただいたのは、目の覚めるような鮮やかな赤色が美しい「ルビー」。しかも、ラグビーボールのような両端がツンと尖った「マーキスシェイプ」という少し珍しいカットのルース。
一般的なラウンド(丸)やオーバル(楕円)に比べて個性的でシャープな印象を持つマーキスシェイプ。「素敵だけれど、どんなデザインが似合うのかしら?」と戸惑い、ずっとそのまま大切に保管されていたそうです。
しかし、このルビーはY様にとって特別な「誕生石」。 「せっかくなら、タンスの肥やしにせず、いつもお守りのように身に着けられるペンダントにしたいな」というご希望。そこでY様のイニシャルである「Y」の文字と、マーキスルビーの美しいシルエットを融合させた、デザインを立ち上げること!
今のジュエリー製作に欠かせないのが、立体的にデザインを確認できる「3D CAD」の技術です。さっそくデザインを進めていきます。

まずはCAD画面で全体のプロポーションを組み立てていきます。マーキスルビーのシャープな先端から、まるで植物の芽が伸びるように滑らかな曲線でアルファベットの「Y」をかたどっていきます。正面から見た美しさはもちろんのこと、横から見たときの厚みや、裏側の光取りの穴のバランスまで、360度どの角度から見ても完璧な仕上がりになるよう画面上で緻密に計算していきます。
ここで、すっきりとしたモダンなデザインにするための重要なこだわりポイントが生まれます。

一般的なペンダントには、チェーンを通すための「バチカン」というパーツが上部に付きます。しかし、今回のデザインで上部に余計なバチカンを足してしまうと、せっかくの「Y」のが崩れてしまいます。 そこで、デザイン自体をスマートに見せるため、Y字の二股に分かれた上部フレームの内部をくり抜き、ネックレスチェーンがそのままスルリと通り抜けるような「一体型構造」を設計しました。画面上の金色の棒が通っている部分が、まさにチェーンが通る隠れた通り道です。これなら無駄な凹凸がなく、胸元でピタッと美しく収まります。
この立体的な3Dデザインをご確認いただいたY様からは、「これならさりげなく、毎日でも身に着けられます!」と嬉しい太鼓判をいただき、いよいよ実際の製作へとスタート。
その後は、プラチナ鋳造され、細部まで丁寧に磨き上げられます。そして主役であるマーキスルビーがしっかりと石留めされ、胸元で傾かないかどうかのバランステストを何度も重ねます。

深みのある上品なルビーの輝きと、プラチナの凛とした艶やかな曲線が完成。イニシャルモチーフでありながらも、カジュアルなお洋服からフォーマルなシーンまで、毎日のコーディネートの素敵なアクセントになってくれますね。眠っていたルビーが、これからY様の毎日を優しく彩る主役へと見事に生まれ変わりました。
💡眠っているジュエリーに新しい命を吹き込みませんか?
今回は「残ったルースからペンダントへ」のリフォームでしたが、当店では「デザインが古くなって使わなくなったペンダントを、毎日手元で眺められるリング(指輪)に仕立て直す」といったリフォームのご依頼もたくさんいただいております。
おばあ様やお母様から譲り受けた立て爪のペンダントを、普段使いしやすい埋め込み型のカジュアルなリングへ変更したり、他の小粒ダイヤを周りにあしらって華やかなファッションリングにしたり……。アイテムの垣根を越えたリメイクができるのも、ジュエリーリフォームの最大の魅力です。
「デザインに迷っている」「何ができるか分からない」という方も、まずはCAD画面を見ながら一緒に楽しくお話ししましょう!お見積もりやデザインのご相談はいつでもお気軽にお問い合わせくださいね。
Y様、この度は大切な誕生石をお任せいただき、本当にありがとうございました!


