思い出を耳元に。メレダイヤが煌めく奥様の結婚指輪を、溶かさず一対のフープピアスへ

指先で持った完成済みのプラチナメレダイヤピアスと、その背景に写るラミネート加工されたカード型のリメイク証明書。

「もう普段は付けない眠っている指輪を、毎日身に着けられるアイテムに変えたい」 「でも、二人の思い出が詰まった結婚指輪だから、形をすべて無くしてしまうのは寂しい……」

そんな葛藤をお持ちの方にぜひ知っていただきたいのが、エファーナがご提案する「溶かさない結婚指輪リメイク」。




★☞実は前回、旦那様の結婚指輪を溶かさずに一対のピアスへ加工した事例をご紹介しました。
(※リンク:指輪の記憶を耳元に。結婚指輪を「溶かさず」に分かち合う、エファーナ流ピアスリメイク;https://ephana.com/wedding-ring-trace-earrings/ )。

「この加工方法なら思い出をそのまま残せる!」と同様のご相談をいただき、今回は奥様の結婚指輪のプチリメイクをお手伝いさせていただきました。

言葉だけではイメージしづらい繊細な加工プロセスも、実際の写真があれば一目瞭然。不安を払拭し、安心してリメイクできる裏側をじっくりとご紹介します。

1. デザインと刻印、2つの記憶を守るための「観察」

今回お持ち込みいただいた奥様の結婚指輪がこちらです。

中央にメレダイヤモンドが3ピースセットされた、ウェーブデザインが施されたプラチナの結婚指輪。
今回リメイクする奥様の結婚指輪。前回の旦那様の事例をご覧になりご相談いただきました。

前回のシンプルな旦那様の指輪とは異なり、今回はセンターにメレダイヤモンドが3ピース斜めにセッティングされているウエーブデザイン。これを何も考えずに真っ二つに切断してしまうと、せっかくのデザインが死んでしまいます。

指先で持った結婚指輪のアップ。中央に3石のメレダイヤがあり、内側には記念日などの文字が刻印されている。
センターに煌めく3ピースのメレダイヤモンド。このデザインをどう活かすかが職人の見せ所。

そこで、じっくりと指輪を観察。目を凝らすのは表面のデザインだけではありません。実は指輪の内側に刻まれた「結婚記念日とイニシャル」の刻印にも、同じくらい細心の注意を払います。

何度も表と裏のバランスを確認した結果、最高の切断ラインを導き出しました。メレダイヤモンドが綺麗に残る位置を基準にし、そこからほんの少しずらした位置の裏側を確認すると……なんと、内側の刻印の日付とイニシャルの「ちょうど隙間の部分」を切断できることが判明!これなら文字が途切れず、リメイク後も違和感なく文字が残ります。

緑色のテンプレート定規の上に置かれた結婚指輪。切断予定の2箇所に黒いマークが施され、赤い円と矢印で位置が強調されている。
表のダイヤと内側の刻印、どちらの記憶も守るために何度も確認して切断位置を決定。

慎重に糸鋸を入れ、ついに絶妙なバランスで2つのパーツに分けることができました。

作業台の上に置かれた、綺麗に2つの半円状に分かれたプラチナの結婚指輪パーツ。
緻密な計算により、絶妙なバランスで2つのパーツに分けることができました。

2. 手仕事で仕立てる、美しいフープの形状

2つに分かれたプラチナのパーツを、今度は耳元で美しく映えるピアスの形へと成形していきます。ここで登場するのが、太さ(サイズ)の異なる3種類の鉄の芯棒(通称:坊主)です。

太さの異なる3種類の鉄製の芯棒(坊主)に、切断した指輪パーツをあてて半円のカーブを整えている手元。
3種類の鉄の棒(坊主)を使い分け、丁寧な手仕事で美しい半円状へと形を整えます。

力を均等にかけながら優しく叩き、緩やかな美しい半円状(フープ型)へと形を整えていきます。こうして左右のパーツが綺麗に揃い、ピアスに最適なベース形状が完成しました。

黒い台の上に並べられた、綺麗に形が整った一対のフープ型のプラチナピアスパーツと、奥に見える3本の芯棒。
左右のパーツが美しく揃い、ピアスに最適なベース形状が完成。

3. 緻密な金具の取り付けと、傷をつけない最終調整

ここからは、ピアスとして安全に快適に着用できるようにするための金具付けです。今回はキャッチを紛失する心配がない「バネ式の開閉パーツ」を採用。まずはその土台となるごく小さなプラチナパーツを内側へロウ付け(溶接)します。

ピンセットで固定されたパーツの内側に、バネを取り付けるための小さな土台パーツを配置してロウ付け(溶接)しているクローズアップ。
キャッチ(バネ)の土台となる細かなパーツを、職人技で正確にロウ付け。

土台にバネを取り付けたら、一度指で開閉してみて全体のバランスやスプリングの効き具合を厳しくチェックします。

指先で持った2つのパーツに、耳の後ろを支える湾曲したバネ金具が仮取り付けされた状態。
キャッチ用のバネパーツを実際にあてがい、全体の作動やバランスを確認。

角度や動作に問題がないことを確認したら、耳に通す長さ1.2cmの「ピアスポスト(針)」を先端にまっすぐロウ付けします。

ピンセットで保持された半円のプラチナパーツの先端に、まっすぐなピアスのポスト(針)をロウ付けしようとしている様子。
木のテーブルの上に並べられた、1.2cmのポストがしっかりと固定された2つのフープピアスと、取り外された2つのバネ金具。
長さ1.2cmのポストがしっかりと立ち上がり、ここから美しく磨きをかけていきます。

金具の組み立てが終わったら、一度バネ金具を外し、全体にピカピカの磨き(バフ掛け)を入れます。そして再度バネを組み立てるのですが、ここでも職人のこだわりが光ります。完成間近のプラチナに少しの傷もつけないよう、プライヤー(ペンチ)の先端に保護テープをぐるぐると巻き、細心の注意を払ってバネの強さを最終調整するのです。

プラチナのフープピアスにキャッチ代わりのバネを取り付け、金属に傷がつかないよう先端に白い保護テープを巻いたプライヤー(ペンチ)で最終微調整を行っている手元。
キャッチ代用のバネ金具を取り付け、傷がつかないよう工具の先端に保護テープを巻いて最終調整。

キャッチの位置、ポストの噛み合わせ、バネのホールド感、すべてが完璧な状態で、ついに奥様の新しいピアスが完成いたしました!

白いシェル(貝殻)のトレイの上に並べられた、完成した一対のプラチナフープピアス。片方は3石のメレダイヤが美しく輝く正面、もう片方は開閉バネの構造が見える側面を向いている。
すべての組み立てが完了。キャッチの位置やバネの強さを何度も確認し、ついに完成です。

4. 思い出を未来へ紡ぐ「リメイク証明書」

お預かりした大切な指輪のビフォー・アフターを記録し、その品質を自社保証する「リメイク証明書(品質保証書)」を制作。

パソコンの画面に表示された、エファーナオリジナルのリメイク証明書(品質保証書)の作成画面。完成したピアスの写真と元の結婚指輪の写真が掲載されている。
前回ご好評いただいたリメイクストーリーと同様に、今回も世界に一つのリメイク証明書を制作。

さらに、この証明書をいつでもコンパクトに携帯したり大切に保管したりできるよう、綺麗にラミネート加工を施したカード型にして添えています。

指先で持った完成済みのプラチナメレダイヤピアスと、その背景に写るラミネート加工されたカード型のリメイク証明書。
生まれ変わったピアスと共に、いつでも携帯できるラミネートカードを添えて、お客様へ完成のご連絡。

すべての準備が整い、お客様へお引き渡しの準備が完了しました。

言葉の説明だけでは「本当にきれいに仕上がるのかな?」と不安になってしまう加工も、こうして実際の製作事例をご覧いただくことで、お客様に仕上がりを明確にイメージしていただけます。だからこそ、不安を払拭し、心から安心してリメイクを楽しんでいただけるのだと確信しています。

今回もお客様に「これなら安心!」と大いにお喜びいただき、職人冥利に尽きる素晴らしいリメイクとなりました。

「サイズが合わなくなってしまった結婚指輪を、もう一度別のカタチで身に着けたい」 そんな想いをお持ちの方は、ぜひエファーナへお気軽にご相談ください。お二人の大切な記憶とデザインを、最も美しい形で耳元や胸元へとお繋ぎいたします。