紛失してしまった結婚指輪を、保管していた3Dデータからもう一度。安心して進める再オーダー製作
旦那様の結婚指輪が見当たらなくなってしまった――。長く身に着けてこられた大切な指輪だからこそ、見つからないことへの寂しさや、もう一度同じように作れるだろうかというご不安もあったことと思います。今回は、そんなお気持ちに寄り添いながら、再オーダーのご相談をいただきました。
以前に当店でお創りした結婚指輪でしたので、保管していた3Dデータをもとに、もう一度製作過程をたどっていくことができます。ただ作り直すのではなく、当時の印象を大切にしながら、今の着け心地にも合わせて見直していけることは、再オーダーならではの大きな安心につながります。

保管していた3Dデータを呼び出して再確認
まずは保管していたデータを呼び出し、リング全体の形や厚み、面の流れを確認していきます。再オーダーでは、以前の印象をできるだけ大切にしながら、今あらためて見ても違和感のない仕上がりへ整えていくことがとても重要です。

画面上では、リングのやわらかなひねりや、指に触れる内側の当たり方まで意識しながら微調整を進めます。ほんの少しの差でも、着けたときの印象や心地よさは変わるため、こうした見直しの積み重ねが仕上がりを左右します。

3Dプリントで原型を確認
形状が整ったら、次は確認用の原型を3Dプリントする準備へ進みます。データの中だけで完結させず、実際に手に取って確かめられるようにすることで、安心感はさらに高まっていきます。

プリンタにデータを送り、確認用原型の造形をスタート。再び指輪の姿が少しずつ立ち上がってくる工程には、毎回特別な思いがあります。

造形中の様子を見ていると、平面のデータが少しずつ立体へ変わっていく過程がよく分かります。こうして一歩ずつ進んでいく流れそのものが、お客様にとっても私たちにとっても安心材料になっていきます。

プリントが終わると、確認用の原型を取り出して全体の印象を見ていきます。画面上では分かっていても、実寸で見たときに初めて気づくこともあるため、この確認は欠かせません。

さらにCAD画面と見比べながら、ボリューム感やラインが意図通りに出ているかを確認します。設計した通りに形が立ち上がっているかを確かめる、大切な工程です。

サイズを丁寧に見直して安心の再オーダーへ
形状の確認ができたら、次はサイズの確認へ。以前のリングの印象を大切にしながらも、今の指に無理なくなじむかどうかを慎重に見ていきます。

リングゲージでもあらためて確認し、わずかな差まで丁寧に見直します。再オーダーだからこそ、見た目が似ているだけではなく、気持ちよく着けていただけることを大切に進めています。

原型確認を経て方向性が固まると、再びあの結婚指輪がかたちになっていく実感が深まります。過去の思い出をたどりながらも、今のお二人に合う一本として仕上げていく時間です。

原型と完成を見比べながら仕上げへ
原型と完成リングを見比べると、設計段階で確認してきたラインや厚みのバランスが、きちんと仕上がりへつながっていることが分かります。こうした確認を重ねることで、安心して完成へ進めるのです。

もう一度、並んだお二人の結婚指輪
そして、ふたたび並んだお二人の結婚指輪。紛失してしまったことは残念な出来事ではありましたが、保管していた3Dデータがあったからこそ、思い出をたどりながら、もう一度安心してかたちにしていくことができました。
任せてよかった、と感じていただけるように。一つひとつ確認を重ねながら進めた、心あたたまる結婚指輪の再オーダー製作事例となりました。
お預かりしていた奥様の結婚指輪も新品仕上げし、お揃いで完了のお知らせ、お渡し準備を整えて行きます。


