二人の未来へ流れる輝き。6石のダイヤモンドで綴る、世界に一つの婚約指輪製作記

6つのダイヤモンドが流れるような曲線を描いてセットされた、ほぼ完成したリングの側面

今回ご紹介するのは、「自分たちだけの、唯一無二の物語を指輪に込めたい」という、夢溢れるお二人からのご相談。 婚約指輪といえば、大きな一粒石をセンターに据えたデザインが一般的ですが、お客様の想いは「皆と同じではなく、自分らしいデザインにしたい」ということでした。

新婦になられる方のイメージは、左手薬指のラインに沿って流れるように配置する「特別なウェーブリング」です。

デジタルで描く、理想の「流れ」

製作の第一歩は、ダイヤモンドの選別から始まりました。一つひとつ輝きを吟味した6石は、サイズを変えることでデザインにリズム感と深みを与えます。

ケースの中で波打つように配置されたダイヤモンドのレイアウト確認
配置のイメージを実際に並べて確認。
白い背景に並べられた大きさの異なる6つのダイヤモンド
今回の主役となる、厳選された6石のダイヤモンド。

ここからがエファーナの真骨頂。お客様の実際の指の写真をベースに、3D CAD上でデザインを構築。「流れる」という抽象的なイメージを、ミリ単位のデジタル設計で具現化。360度どこから見ても美しく、かつ指にぴったりと添うための黄金比を探ります。

4つの視点から見た指輪の3D CADワイヤーフレーム画面
360度、あらゆる角度からミリ単位の調整。
指の曲線(赤いライン)に沿ってダイヤモンドを配置した3D CADのレンダリング画像
薬指のラインに「流れる」ようなデザインをCADで構築。

3Dプリンターでの出力前には、3D Builderを使用してデータの整合性を徹底的に確認します。「見えない場所まで完璧に」――これが、一生もののジュエリーを作る私たちの矜持です。

3D Builderでエラーチェックを行っている指輪の3Dモデル
3Dプリントに向けて、データの不備を修復。

手仕事が吹き込む、永遠の命

出力された樹脂原型でお客様にボリューム感や高さを確認。

3Dプリントされた樹脂製のリング原型にダイヤモンドを仮置きして手に持った様子
3Dプリンターで出力した原型にダイヤをセット。
3Dプリントされたリング原型の側面からの高さと指入れの確認
着け心地と高さを横からも厳密にチェック。

360度あらゆる角度から形状確認を終え、次の工程はいよいよプラチナ鋳造へ。 火を入れ、溶けたプラチナが形となった直後の姿はまだ荒々しいものですが、ここから終種類の磨きにより変貌を遂げます。

プラチナ鋳造されたばかりの、湯道(スプルー)が残るリング原型
3D原型からプラチナ鋳造が完成。
表面がピカピカに磨き上げられたプラチナリング枠
ピカピカに磨き上げられたリング枠。

ヤスリをかけ、バフを回し、鏡のように磨き上げられたリング枠。そこに、いよいよ主役のダイヤモンドたちが帰ってきます。 今回の石留めは、非常に難易度の高い「共有爪」です。2つの石を1つの爪で支えるこの技法は、ダイヤモンド同士の高さが少しでもズレれば、美しさも強度も損なわれてしまいます。

ナナコやヘラといった伝統的な道具を駆使し、石の緩みを何度も確認しながら、丁寧に、そして力強く爪を倒していきます。その眼差しは真剣そのもの。デジタルで導き出した正確さに、魂が宿る瞬間です。

ピンセットでダイヤモンドをリングの爪にセットしようとしている様子
共有爪の石留開始。隣り合うダイヤとの高さを入念にチェック。
職人の手仕事の細かさを伝える、石留め工程の別カット
1.006ctの輝きを解き放つ、石留め工程のクライマックス。
ナナコとヘラという道具を使い、爪を確実に留め、緩みの最終確認をしている様子
ナナコ、ヘラを駆使し、きっちりと爪で留める。

夢ある未来へ、最高の一本を

完成した指輪は、まるで最初からそこにあったかのように、お客様の指のラインと調和しました。合計1.006カラットのダイヤモンドが描く輝きの弧は、お二人がこれから歩む明るい未来の架け橋のようです。

6つのダイヤモンドが流れるような曲線を描いてセットされた、ほぼ完成したリングの側面
指のラインに沿う、完璧なウェーブの完成
美しい照明の下、専用のジュエリーケースの中で鑑定書と共に収まった特別仕様の婚約指輪
鑑定書と共に収まった「特別仕様」の特別感。

「自分仕様」を形にするということ。それは、単に珍しい形を作るのではなく、お二人の想いやこれからの願いを、目に見える形に昇華させることだと私たちは考えます。

この指輪が、お二人の日常に寄り添い、どんな時も優しく指元で輝き続けることを願って。 エファーナでは、これからも「世界に一つ」の夢を形にするお手伝いを続けてまいります。